前回、過去のメールマガジンについて3つほどご紹介しましたが、診断士資格取得後の活動イメージを得るために別のトピックもご紹介いたします。
いずれも診断士活動としてこのようなトピックを扱っていることを知っていただくことで、診断士試験とどのように関わっているのかをご理解いただけるかと思います。
診断士という仕事がどのようなものかを知る足掛かりになれば幸いです。
自社はどの位置にいるのか考えてみよう
『今日は、自社の立ち位置であるポジショニングについてお話しします。
ポジショニングとは、マーケティングの重要な用語であり、ターゲットとする市場や界内において独自の立ち位置を築き、顧客に対して自社の商品やサービスの差別化を図るための手段を言います。
差別化という言葉が出てきましたが、要するに競合他社とは違う戦略を取ることを言います。
そして、差別化を図るためには、他社の商品やサービスと自社の商品やサービスがどのようなポジションにあるのか、あるべきなのかを知る必要があります。
そこで、そのポジションを二次元グラフで視覚的に表した「ポジショニングマップ」というツールを用いて比較検討するのです。
このマップでは、縦軸と横軸でそれぞれ異なる評価の軸をつくることにより、自社や他社の立ち位置がどの軸のどの空間に存在しているかを見ることで、どの位置を占めれば差別化できるか、などを検討することができます。
ここで、ポジショニングマップを作成する上でもっとも重要なのが、2つの軸をどのように決定するか、という点です。
軸をいろいろと変えることにより、同じ会社の同じ商品のイメージを評価するにも、全く違ったポジショニングマップに変化してしまいます。
それでは、この2つの軸をどのように決定したらいいのでしょうか?
一番重要なこととして、ポジショニングマップを活用して何がしたいのかを考えることです。
いわゆる目的の明確化ですね。
例えば、新商品を開発し売上を伸ばしたい場合に、最も大事なことは顧客ニーズということになります。
そのためには、顧客が商品を購入する決め手となるものは何か、ということを考えます。
そして、商品に対する顧客ニーズがどこにあるのかを分析・把握するところからポジショニングマップを作成していくのです。
また、2つの軸を設定する際に注意することとして、その2つに相関関係がない項目を選ばなければなりません。
また、評価基準があいまいでなく、ポジショニングマップを作成する人の主観が大きく影響しないようにすることも必要です。
このように、ポジショニングマップは、その前提となる条件をしっかり設定することで、きわめて有用な戦略ツールとなりますので、○○さんの経営戦略立案に活用してみてはいかがでしょうか?
今回のお話しは以上となります。
次回も役に立つ情報をお伝えしますので、ぜひご覧ください。』

中小企業白書をご存知ですか?
『今日は、いわゆる中小企業白書についてお話しします。
○○さんは、中小企業白書なるものをお読みになったことがありますか?
あっ、あのグラフなどが入った分厚い資料のことかな、とても読む気にはなれないな、とお思いかもしれません。
中小企業白書とは、「中小企業・小規模事業者の動向のほか、中小企業が変革の好機を捉えて成長を遂げるための必要な取組や、小規模事業者が地域課題を解決し、持続的な発展を遂げるために必要な取組等について、企業事例を交えて分析を行ったもの」です。
以上の説明は中小企業庁のホームページからの抜粋ですが、要するに過去1年における
中小企業に関する様々な情報が網羅された「年鑑」ともいうべきものです。
ですから、1ページ目から順に読んでいくものではなく、必要に応じて必要個所を
つまみ読みするものですね。
以前は本屋さんに数千円で売っていたものですが、最近は中小企業庁のホームページで
PDF形式のものが無料で公開されております。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho.html
それでは、最新版(2023年版)の中身を見てみましょう。
まず第1部として、前年度(令和4年度)の中小企業の動向として、
中小企業や小規模事業者の現状、外部環境の変化とそれに対する中小企業の取り組み、中小企業の実態構造分析、イノベーション、地域内の企業立地について説明しております。
次に第2部では、変革の好機を捉えて成長を遂げる中小企業と題して、成長に向けた価値創出の実現や新たな担い手の創出、共通基盤について語られています。
そのあとは、前年における中小企業施策の項と今年の予定している施策の項がありますが、こちらは中小企業庁のウェブサイトを参照する案内となっています。
これだけでは中小企業庁の単なる説明だけのように思われるかもしれませんが、この白書の本当の価値は、実際の会社の事例が豊富に掲載されていることです。
実際にこの白書では、43もの事例が各部各章に掲載されていますので、今後の○○さんの経営にも参考になるような実例を詳しく見ることができます。
ぜひ上記URLから中小企業白書を一度でも見ていただき、気になるページや事例、コラムなど、自社の経営に役立つ情報をぜひ見つけてください。
できれば、毎年継続的に見ていただくことで、ためになる情報がさらに蓄積され、経営活動がより充実することと思います。
今回のお話は以上となります。
次回は経営に役に立つ情報をお伝えしますので、ぜひご覧ください。』

ブランドづくりに苦労していませんか?
『今日は、貴社の企業価値を高めるブランドの作り方についてお話しします。
○○さんの会社は、他社に負けないブランドを持っていますか?
自社は技術的には優れているけど、これといったブランドは持っていないなあ・・・
とおっしゃるなら、かなりの機会損失を被っていると言えます。
ブランドこそが、消費者などの買い手の心をつかみ、購買への動機となる大きな役割を与えてくれるものだからです。
それでは、そのブランドをどのように獲得していけばいいのでしょうか?
まずは、ブランドの「ありたい姿」を明確にすることです。
それは、ブランドのアイデンティティともいうべきもので、要するにブランドの理想の姿、いわゆるコンセプトを明確に描かなければブランドづくりは始まらないのです。
要するに、売り手が買い手にブランドによって何を伝えたいのかを明確にする、ということになります。
会社でいうところの「経営ビジョン」と考えてください。
そして、そのコンセプトの明確化、つまり言語化をします。
それによって、ブランドアイデンティティが全社に共有化されます。
そのような過程を経て、ようやく実践、つまりネーミング、ロゴ、キャラクターなどを考える段階へ移るのです。
このように、ブランドアイデンティティを明確化することによりブレなくしっかりとしたブランドを築くことができます。
このようなブランドアイデンティティには、3つの条件があります。
それは、ブランドとしての価値、独自のブランド、そして顧客からの共感です。
○○さんのブランドに対するイメージとしても、以上の3条件については腑に落ちるのではないでしょうか。
ブランドには、この3つの条件がしっかり備わっていることが望ましいと言えます。
そして、ブランドを強化していくことも必要です。
経済の成熟化が進めば進むほど、消費者の財布の中身はモノからコトに向かうようになります。
例えば、こういうデータがあります。
「トマトの購入に、1回当たりいくら払えますか」
という問いに対し、消費者1000人の回答の平均値は335円だそうです。
それに対し、「おいしさの感動に、1回当たりいくら払えますか」という問いに対しては、何と8939円だってそうです。
このように、モノではなく、コトを提案することにより、購買意欲が喚起されるのです。
今回お話しした内容は、岩崎邦彦先生の著作「小さな会社を強くするブランドづくりの教科書」から引用させていただきましたので、ご興味がある方はぜひ手に取ってみてください。
今回のお話は以上となります。
次回は経営に役に立つ情報をお伝えしますので、ぜひご覧ください。』

まとめ
2回にわたって、私が過去にクライアントに送ったメールマガジンをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
このようなメルマガは、対象者はどちらかといえば経営者としての経験が比較的薄い方々にしているため、そのほとんどが基本的なトピックとなっています。
そのため、診断士試験を受けようとする方にも参考になると考え、2回にわたって掲載させていただきました。
これらの記事から、診断士のクライアントに対する仕事を思い描き、試験勉強のモチベーションに繋げていただければ幸いです。

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