この記事では、中小企業診断士1次試験の効率的な勉強方法として、参考書・問題集の「自炊」という方法による電子化を行うことにより、合格を勝ち取った私の経験を書き記していきます。
皆様の試験勉強の参考になればと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

紙の参考書の電子化による試験勉強
私は中小企業診断士1次試験を3年かけて全科目合格しました。
得意分野以外の合格はなかなか厳しいものがありましたが、今振り返ってみると、限られた時間の中で割と効率的に勉強できたのではないか、と自負しています。
何が効率的かというと、いわゆる机上での勉強以外の時間を有効活用できたことです。
私の場合は、通勤時間を利用しての基礎固めをしたことで、帰宅後の机上での勉強を有意義に進めることができました。
具体的に私が行った通勤時間での勉強方法として、紙の参考書と問題集の背表紙を裁断することで各ページをバラバラにし、それを専用端末で一気に電子化(PDFファイル化)した上で、それをタブレット端末に落とし込んで通勤時間に読み込む、という方法を行いました。
このように本を裁断して電子化する方法を「自炊」といいます。

「自炊」するのが効率的な理由
この方法により、何が効率的な勉強方法になるのか、その理由は3つあります。
- 多くの紙の参考書、問題集を電子端末一台で読むことができること
- 通勤中座れなくても、電子端末を片手に持てば読むことができること
- 裁断でページがバラバラになっているため、自由に順番を入れ替えることができること
以下、その理由を詳しく説明いたします。
多くの紙の参考書、問題集を電子端末一台で読むことができること
市販の参考書や問題集は当然ながら紙でできているので、ページ数が多くなれば当然重量が大きくなります。
そのようなものを多数持ち歩くことはかなり困難なので、持っていくものを絞って読むわけですが、急に持ち歩かなかった参考書で確認したくてもできないことになるので非効率となるわけです。
多くの参考書や問題集が一台の電子端末で読むことができれば、所構わず効率よく勉強ができますので、かなり有用ですね。
たまに普通の読書がしたくなったら、その場で切り替えて読むこともできますし。
通勤中座れなくても、電子端末を片手に持てば読むことができること
通勤中の勉強では、やはり座って行うのが望ましいかと思いますが、通勤ラッシュの場合には始発でも乗らない限り、なかなか座ることは難しいでしょう。
それなら、吊り革につかまって立って勉強することになるわけですが、その場合は片手しか空いておりません。
そうなると、複数の紙の参考書などをその都度持ち変えるのは困難ですし、ページのめくりも不自由です
その場合にも、端末一台で複数の本を指だけでめくりながら読めることはかなり楽であり、通勤勉強の効率化にかなり寄与するのではないでしょうか。
裁断でページがバラバラになっているため、自由に順番を入れ替えることができること
紙の本の背表紙を裁断することで、各ページはバラバラにすることができるわけなので、ページ順に読む必要のない書籍はページの並び順を自由に変えて読むことができます。
私が試験勉強で使っていたTAC出版の「スピード問題集」は、1ページ1設問となっており、それが数十ページ続いたあとに、解答ページ群が1ページ1解答で綴られております。
つまり、ある設問のページに対する解答のページが数十ページほど離れているのです。
これだと、設問を解いたあとすぐに解答で答え合わせしたくても、そのページまで後ろに探さなければならず、とても効率的に進めることができません。
それならば、設問のページの次にその解答ページが続けば、順にページをめくるだけで答え合わせができてしまうのです。
何という効率の良いことか!
私がこの自炊で特におすすめなのが、このページ入れ替えなのです。
以下が自炊によりページを入れ替えた問題集です。(「2019年度版 中小企業診断士 最速合格のためのスピード問題集 3 運営管理」(TAC出版)より)
タブレットを縦にすると1画面1ページとなり、問題と解答が別々の画面で表示されます。

どのようにして「自炊」するのか
自炊する方法について、私が実際に行った方法は次のとおりです。
- 自炊する参考書・問題集を選ぶ
- カバーを取り外し、背表紙の裁断を専門業者に裁断を委託する
- その業者から裁断された書籍を受け取り、PDF化するスキャナーを使って電子化する
以下、その内容を詳しく説明いたします。
自炊する参考書・問題集を選ぶ

実際に裁断する参考書や問題集をどれにするのか選ぶわけですが、私の場合は手当たり次第に裁断しました。
つまり、勉強資料をすべて電子化し、タブレット端末で読むということにしたわけです。
この方が、自炊する3つの理由すべてに見合うことになるからです。
カバーを取り外し、背表紙の裁断を専門業者に裁断を委託する

私は大阪にある裁断業者に直接依頼しました。
自炊という考え方は十数年前からあり、当時から著作権の問題があり、個人用途であれば法律に抵触しないとの見解が示されていました。
そのため、自炊そのものを第三者に委託することは著作権法上問題となることから、裁断だけを業者に委託することが合法的に行う方法となります。
私も、裁断だけは専門業者にお願いし、裁断された書籍のスキャンは自分で行なっております。
その業者から裁断された書籍を受け取り、PDF化するスキャナーを使って電子化する

私はScanSnapという紙1枚ずつ流して読み取るスキャナーを使って、そのまま流しスキャンすることにより電子化しました。
この端末はコピー機のソーターと同じく、紙をまとめて流し機械的に読み取ってくれますので、手間要らずで簡単にPDF化できるので重宝しております。
このように電子化するに当たっては、あくまで私的利用に限ることが合法的行為となりますので、電子化したPDFを第三者に販売するなどの行為は私的利用の範囲を逸脱することになることから、違法行為となるため十分注意する必要があります。
ちなみに自炊に関してのより詳しい説明は、次のサイトをご参考いただければと思います。
👉「自炊代行って何?メリットや違法なケースまで紹介」

電子化書籍を活用するにあたって
以上、私が実際に自炊による電子化した書籍の勉強方法と、その自炊の仕方を説明させていただきました。
試験勉強は工夫次第で効率的・効果的な方法をいくつも行うことができますので、その一例として私が実際に行った自炊という方法による勉強の効率化をお伝えしたものです。
ただし、私が行ったことが全ての人に有用になるとは限りませんので、あくまでも参考事例としてお読みいただいている皆様の試験勉強の一助になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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