50代で税理士・診断士として独立した元国税専門官のストーリー

50代で税理士・診断士 として独立した 元国税専門官のストーリー 資格取得体験談

従来の記事は、それぞれのトピックに関する専門的な情報に、私の知識や経験などを多少加えたものを紹介したものが多数を占めておりました。
今回は趣向を変えて、私自身の実体験を踏まえた、私なりのサクセス?ストーリーを自己紹介を兼ねて記事にまとめてみたいと思います。
ぜひ最後までお読みいただき、このブログに少しでも興味を抱いていただければ嬉しく思います。

はじめに

「50代からの転職なんて無謀だ」
「公務員は定年まで安泰だろうに、なぜ辞めたの?」

そんな声を何度も耳にしました。確かに、安定を手放すことは勇気が要ります。
私自身、家族を養いながら先の見えない挑戦に足を踏み出すのは、決して軽い決断ではありませんでした。
しかし、50代で公務員を辞め、転職し、さらには独立した今振り返ると、その一歩が私の人生を大きく変えたことは間違いありません。

この記事では、私のプロフィール、転職の背景や資格取得の経緯、そして50代で挑戦を決めた理由を改めてお伝えします。
少しでも「今の自分を変えたい」と思っている方に、ヒントや勇気をお届けできれば幸いです。

プロフィール

名前と生い立ち

ペンネームは「シュミット」。ドイツの作曲家を敬愛してきた私にとって、ドイツ語の響きはしっくりくるものでした。
バッハ、ベートーヴェン、ブラームスという「ドイツ三大B」は、中学生の頃からの心の支えです。
試験勉強や仕事で壁にぶつかるたび、彼らの音楽に耳を傾け、自分の慰みに大いに役立ち、立ち直る気を起こしてくれました。

私は1962年7月、愛知県半田市に生まれ、現在は横浜市磯子区に22年以上暮らしています。
妻と次男と共に過ごす日々は、私にとって何よりの支えであり、人生の選択をするときの大切な基準でもあります。

学歴・経歴

1987年に埼玉大学経済学部を卒業後、東京国税局に入局しました。
国税庁・国税局・税務署にて26年間勤務し、法人税・消費税を中心に税務調査を担当。いわゆる「国税調査官」として、企業の実態を深く掘り下げる日々を送りました。

その後、50歳を目前に、税理士をしている元上司からの誘いをきっかけに民間企業へ転職。都内の大手結婚式場にて財務部長を務め、経理実務とマネジメントに従事しました。
9年間、経営の現場を肌で感じる経験を積んだことが、私の視野を大きく広げてくれたことは確かです。

その後、退職と同時に税理士として独立。さらに中小企業診断士資格を取得し、今は「税務+経営支援」の二刀流で活動しています。

転職がすべての転機に

転職のきっかけは、一本の電話でした。
「あなたに合うポジションがある。一度会ってみませんか?」

その言葉に心が揺れました。当時、定年まで残り10年を切り、「このまま定年を迎えていいのか」という疑問を強く感じていました。
迷いはありましたが、思い切って挑戦。結果として収入は1.5倍となり、教育費のかかる当時の我が家にとって大きな支えとなりました。

しかし、民間企業で働くなかで新たな違和感にも直面します。就職した企業の顧問税理士からの助言が机上の空論に感じられたのです。
現場の温度感を理解していない提案に、「本当に経営者の役に立っているのか」との疑問を抱くようになりました。
この体験が、私を「中小企業診断士」取得へと駆り立てたことになります。

資格取得までの道のり

税理士資格

税理士資格の取得方法として、国税に関する実務経験を一定年数積むことにより取得できる制度があります。
私は、国税専門官として一定期間勤務したことで、税理士資格を得ることができました。
これは公務員時代から描いていた将来像の一部ではありましたが、当時はあくまで「選択肢の一つ」程度の意識にとどまっていたため、取得してすぐに独立する気はありませんでした。

中小企業診断士資格

民間での経験を経て、「経営全体を診る力」が必要だと痛感しました。
診断士試験は決して容易ではなく、1次試験に3年かかり、2次試験は1年目に失敗、2年目も苦戦したことから、別の選択肢である登録養成課程を経て、ようやく診断士登録をすることができました。
登録要請過程では5社分の企業診断を通じて、理論だけでなく現場で活きる知識を磨くことができました。

現在の活動

税理士として

税務顧問・記帳代行・節税アドバイスを中心に活動しています。
特に「元国税調査官」の視点から、税務署に目をつけられない帳簿づくりや、実務的に安全な節税戦略を提案できることは、多くの顧客に安心感を与えていると思っております。

中小企業診断士として

税務顧問先に対し経営分析、財務改善、事業計画策定をサポート。
民間の財務部長としての経験を活かし、単なる数字管理にとどまらず、「経営者の思いを実現するための数字」として支援できる点が強みとして活かしております。

趣味・関心

クラシック音楽はもちろんですが、ITやAIにも強い関心があります。
Pythonを用いたデータ分析やAIによるマーケティング活用は、士業としての新しい可能性を広げてくれる分野だと感じています。

下の画像は、2023年にパシフィコ横浜で開催された「テクニカルショウ ヨコハマ2023」神奈川県中小企業診断協会のブースで、私がセミナーを開催した際のパワーポイント画像です。

大切にしている価値観

私の人生を振り返ると、「信頼」がすべての転機を運んでくれました。
• 上司からの転職の打診
• 同期からの励まし
• 部長ポストへの推薦

どれも信頼の積み重ねがあってこそでした。

また、「挑戦することを恐れない」ことも大切にしています。
苦学して大学に入学したり、国税時代には管理職に上がれず悔しい思いをしたりと、順調とは言えない人生でした。
しかし、その挫折や停滞があったからこそ、50代で再び挑戦する勇気を持てたのだと思っています。

それまでの経験を活かし、こんな人に自分の想いを届けたいと考えています。
• 50代でキャリアの転換を考えている人
• 税理士や診断士資格に関心を持つ人
• 今の仕事に「これでいいのか」とモヤモヤを抱えている人
• 独立や副業を意識し始めた人

私は特別な才能を持っていたわけではありません。
それでも一歩を踏み出したからこそ、今の道が開けました。
だからこそ、挑戦をためらう方に「あなたにもできる」と伝えたいのです。

おわりに

公務員の50代での転職・独立は、世間的には「無謀」に見えるかもしれません。
ですが、私にとっては「納得できる人生」を取り戻すための選択でした。

もし今、資格取得やキャリアチェンジを考えている方がいたら、ぜひ自分の価値観を棚卸ししてみてください。
そして「この道だ」と決めたなら、迷わず進んでください

これからもこのブログでは、税理士・診断士としての経験や、資格取得のノウハウ、そして50代からの働き方を発信していきます。
さまざまなトピックを用意しておりますので、ご興味のある記事からお読みいただき、少しでも皆様のお役に立てれば幸いに思います。

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